こんにちは、白みやです。
今日は万年筆インクの紹介をします。
J.HERBIN(エルバン)のトラディショナルインク、色は「アンティークブーケ」という、古風な雰囲気のちょっとくすんだピンク色です。
なかなか他に似た色味の見つからない、かわいらしいピンクです。
J.HERBIN(エルバン)とは
エルバンはフランスの老舗のブランドです。その歴史は古く、遡れば1670年(ルイ14世時代)からになります。
当時からインクとシーリングワックスを作成しており、今でも「アニバーサリーインク」という種類のインク瓶は封蝋が用いられたデザインになっています。
また、エルバンのインクはナポレオンの時代から1966年までフランス全土の小学校の指定インクとして使われていた事もあり、歴史と品質には定評があります。
そして色数がとても多い。
トラディショナルインクは全30色も展開しています。選ぶ側としてはとても楽しいインクで、私も現時点で6種持っています。どの色も魅力的で毎回どれにしようか迷っています!インクのネーミングセンスも好きです。
その中から今回紹介するアンティークブーケはこちらになります。
私は色々試したかったので、持っているのは10mgの小瓶です。アルミの蓋がとてもかわいいです。もっと大きなサイズの30mgも販売しています。
トラディショナルインクはカードリッジタイプでも出ていますが、30種全ての色という訳ではなく、アンティークブーケはボトルインクのみの展開です。カードリッジは欧州共通企画ですので、海外メーカーの万年筆であればカードリッジの使い回しが可能です(ラミーなどの独自企画の物は使えません)。
ちなみにダイソーの万年筆や無印のアルミ軸万年筆でも使えます!
アンティークブーケの色見本
ケント紙にインクを乗せてみたものがこちら。
右側の文字はガラスペンで記入し、左側の太めのものは絵筆で塗っています。(上から2番目の物は少し水を加えています)。
これ、ケント紙に書いているので吸水が良く、発色も強めに出ていますが、実際ノートに書く時は、紙質によって色味がだいぶ違う、という印象です。
実験してみたのがこの画像。
右側がクリーム色の、粗めのメモ用紙で、左側が白めのコクヨの用紙です。
正直画像だとあんまりわからないですが(というよりコクヨの紙が優秀だったので狙った結果にならなかった)白みが強くて水気を弾きやすいノートだと、ピンクの色が薄くなります。
逆に、黄味が強くて吸水の良い紙だと濃くなります。
紙によっては文字を読むのにちょっと困るくらいに薄い場合もありましたので、用途には注意が要るかも。
手持ちピンクと比べてみた
なるべく元画像に近いように色調補正してみました。
一番彩度が高いのはパイロットです。次がダンサーで最後がアンティークブーケ。
青みが強いのはアンティークブーケです。
エルバンのインクはどの色でも全体的に粘度や表面張力が低く、サラサラしていてフローが良い物が多いです。
インク詰まりが少なく洗うのも楽なのですが、その特徴から、つけペンだとインクをペン先に吸い上げにくいです。
ガラスペンでも一度に吸い込上げる量が少なく、直ぐに降りてきてしまう印象でした。
その特徴と合わせて使う万年筆を選ぶといいかもしれません。
アンティークブーケで絵を描いてみた
今回はケント紙に水彩絵の具のようにして使ってみました。
もっと薄めに出るかと思ったんですが、紙との相性なのか予想以上に濃くなったし、水で薄めてもあまり差が出なかったのが誤算でした。
これに懲りて水彩画用の紙を買ってきたので、次に絵の具風に使う時はそっちの紙にしてみます。
ケント紙だと吸水良すぎて紙がボコボコになってしまった。
ちなみにアンティークブーケは画像加工してちょっと古ぼけた感じにした方が似合う気がします。
こんなかんじに。
ところでエルバンのインク、店舗で探すと田舎だとだいたい決まった色しか置いていないので、買う時はもっぱらネット頼りです。
アマゾンのレビュー見るとカードリッジの梱包が酷いって書き込みをたくさん見かけますが、私が買った時も蓋が外れて中身バラバラでしたw
品質には問題無かったのであまり気にはしませんが、ケースが壊れてたり、歪んでたりしたらいやですね。あのアルミケースがかわいいので……
また今度別の色の紹介もさせていただきます。
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