カクノのMに色彩雫の松露を入れてみた

カクノスケルトンと色彩雫の松露

 

こんばんは、白みやです。

 

今日はPILOTのお手頃万年筆、kakuno(カクノ)のMに、同社から出ている万年筆インク、色彩雫の松露を入れてみたレビューです。

 

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松露はどんなインク?

 

色彩雫の松露のミニボトル

PILOTの人気万年筆インク色彩雫は全24色と豊富な色展開をしていますが、松露はその中でも青緑色のインクです。

 

緑には他にも深緑や竹林という色があり、青緑には孔雀という色もあります。

松露はちょっと変わった色味のインクで、書いたばかりの時は青みを感じるのですが、しばらくすると緑色に近づきます。この色味の変化が面白く、味わい深い色です。

 

具体的な色見本は後ほど詳しく画像で説明するので、まずはインクをカクノに入れていく手順を紹介します。

 

カクノのスケルトンにコンバーターでインクを入れる

 

カクノM分解

今回インクを入れるのはこちら、カクノMのスケルトンタイプです。

スケルトンは中のインクの色が見えるので、鮮やかな色を入れると見た目にも楽しいです。

 

また、インク残量がわかりやすいという利点もあります。

 

カクノMのペン先

カクノは軸の色によってニブに描かれた顔の表情が違います。

スケルトンのものは舌を出しています。

画像ちょっと見にくいですが、よく見ると右側に舌が出てます。

パイロットのコンバーター

使用するコンバーターはこちら。

以前ストーリアの記事で紹介したものと同じです。

カクノにコンバーターをさしたところ

それをしっかり奥まで差し込んで、インクを吸入します。

 

私が持っている色彩雫は全部ミニボトルです。

これ、ペン先を思いっきり奥までボトルに漬け込んでから吸引したほうがたくさん入ります。

ニブの周囲にインクが付着して汚れてしまうのですが、それくらいしっかりつけないとあまり吸い込んでくれない印象です。

 

大きいボトルだとまた違うのかもしれない。

コンバーターにインクが入ったカクノ

インクが入りました!

コンバーター何度やっても苦手なのですが、今回は大きな失敗はせずに済みました。

インクを入れたカクノスケルトン

軸をセットして出来上がりです。

 

松露は色が暗めなので、スケルトンに入れた時にそれほど映えないような気がしますが、ペン先の周囲だと青緑色が目で見てはっきり解ります。

 

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カクノのニブの太さの違いは?

 

カクノMとF

今回入れたのはMサイズなので、中字という太さになります。

カクノは他にF(細字)EF(極細)が出ていますが、私はEFは細すぎてあまり書き心地が好きではなかったのでFとMを使用しています。

 

(EFはほんとに細いので、細かい部分に書きたい時などよさそうなのですが、カリカリしていてこれなら万年筆じゃなくボールペンでもいいな……という感想でした)

 

手持ちのFとMを書き比べてみました。

それぞれ別の色が入っているので解りやすくするためモノクロにしています。

 

上から三本目のカクノのFは、個体差かと思いますがやたらとフローが良いのでちょっと太めになりますが、体感としてMはFより4割増しくらいで太めです。倍までは行かないくらい。

 

ニブが太い分書いていて気持ちがいいです。スルスル出てくるインクだと書く時の力が要らず、滑りも適度に良いので楽しい。

 

松露の色見本と耐水実験

 

松露色見本

いつも通りロディアに書いてみました。

色合いは現物に近いようにやや調整しています。

渋めの落ち着いた緑色です。ニブが太いので濃淡もいい感じに付いてくれます

 

書いたばかりの時はもう少し青みが強い緑です。写真に納めるよりはやく色が変化していしまいます。

 

松露の耐水性は?

松露耐水実験2

先ほどの色見本画像の右上で耐水実験をしていたのですが、その拡大図になります。

水を垂らすとあっという間に滲みが始まります。みるみる溶けていく。

 

そして溶け出したインクの色は、緑というよりあからさまに青いです。

松露の耐水実験

水を拭き取って乾かしてみました。

画像の通り、残った色味は完全に青です。周囲に黄色っぽい色も見えます。

これらの成分が混じり合って松露の色を作ってるんですね。

 

滲みはしましたが、まだ元の筆致が目で見えるので、わりと染料インクにしては水に強いのかもしれません。

 

とはいえ用途には注意して使用した方が良さそうです。

 

松露でイラストを描いてみた時の色合い

松露で書いた絵

レモンのつもりでしたが色のせいでかぼすっぽい。

写真より実際はもう少し青みを感じます。

 

おまけ・月夜と松露を比べてみた

 

松露と月夜の比較

 

手持ちの色彩雫の中で、ちょっと似た印象のあった月夜と比較してみました。

 

松露は「青みを感じる緑」ですが、月夜は「緑みを感じる紺」です。

月夜は色彩雫の中でも人気の色で、ブルーブラックの感覚で使える色になります。

 

実際並べて書いてみたのですが、こうしてみると結構違う。松露はやっぱり緑の系統ですし、月夜はブルーブラックですね。よくよく見ると濃淡の具合で緑っぽさを感じる部分もあります。

ほんとは色の比較するなら松露なら孔雀や新緑がいいのかも?新緑はいかにも緑という色合いなのですが、孔雀は試し書きで比較してみた時はだいぶ松露と近かったです。

 

ただ、店舗に置いてある色彩雫の試し書きインクって実物よりかなり濃厚になってるというか、色味が濃く出るのであまり参考にならない……水分が蒸発してるのかな?店によりけりだとは思いますが。

カクノも細字と中字とでは書いた時の文字の印象が結構違うので、用途に分けて使うと楽しめますね。私は色味が薄いものは中字で使うことが多いです。

 

単純に薄い色×細い線だと見にくいというのもありますが、薄い色の方が濃淡が解りやすく出るので太めの線だと味が出ます。

 

カクノは安価なので軽率に本数を増やしても懐が痛まないのも良いし、色違いで持てるので中のインクの区別もしやすいですね。

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